トラック運転手に休みはあるのか|年間休日と有給の実態を経営者が正直に話します

業界20年/運行管理者/運送会社 経営者(ドライバー20名を雇用) 運営者について
休みは、あるのか うちは年間約104日。正直に書きます。画像はイメージです。
※画像はAI生成イメージです。
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※記載内容は筆者個人の経験に基づく見解です。休日・有給の制度は会社により大きく異なります。

地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。

「運送業は休みが少ない」。よく言われます。

正直に言うと、これは半分本当で、半分は会社によります。

この記事では、うちの実際の数字を全部出したうえで、業界平均とも比べます。自分の会社が平均より良いか悪いかも、隠さず書きます。

まず、うちの年間休日を書きます

現場から

うちは完全週休2日制。年間およそ104日です

うちは完全週休2日制をとっています。

週2日 × 52週=年間およそ104日が目安です。

祝日は別に休みとして設けていません。

正直に言うと、これは全産業の平均より少ない数字です。(あとで比較します)

それでも完全週休2日にこだわっているのは、週1休みでは体がもたないからです。事故のリスクも上がります。ここは会社の方針として、譲れない部分だと思っています。

ただ、同じ会社でも休みの取りやすさは時期によって変わります。1年のどこが忙しいかは運送業の繁忙期はいつ?にまとめました。

業界平均と比べると、どうなのか

公的な統計と比べてみます。

つまり、運送業は全産業より約7日少なく、うちはその運送業の平均とほぼ同じということになります。全産業の平均と比べると、10日ほど少ない計算です。

ここは正直に認めます。休日日数だけで見れば、うちは自慢できる数字ではありません。

ただし、業界内の幅がとても広いです

ここが大事なところです。

運送業界の年間休日は、会社によって驚くほど違います。

同じ「トラック運転手」でも、休日日数は倍以上違うことがあるということです。

だからこそ、「運送業は休みが少ない」と決めつけて諦めないでください。探せば、休みの多い会社は確実にあります。

求人票で必ず見るところ

  • 「年間休日◯日」と具体的に書かれているか
  • 「週休2日制」なのか「完全週休2日制」なのか(別物です)
  • 祝日は休みなのか
  • 「シフト制」の場合、月に何日休めるのか

特に「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いには注意してください。

「完全」の有無で、毎週2日休めるかどうかが変わります
 完全週休2日制週休2日制
意味毎週かならず2日休める月に1回でも2日休みの週があればOK
残りの週すべて2日週1日の休みでも合法
年間休日の目安週2日×52週で約104日70日台のこともある
求人票での見え方どちらも「週休2日」と書かれ、ぱっと見では区別がつきません

この2文字の違いで、年間30日以上変わることがあります。

ここまで読んで、「実際の求人はどうなっているんだろう」と思われたら——
先に求人を1つ2つ見ておくと、この続きが具体的に読めます。

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有給休暇は、実際に取れるのか

現場から

申請すれば取れます。でも消化率は、正直高くありません

うちの方針としては、事前にきちんと申請してもらえれば、有給は基本的に取れるようにしています。断ることはまずありません。

ただ——全員がきれいに消化できているかというと、できていません。

実態としては、年間5日程度は休んでもらっていますが、それ以上を積極的に取る方は、数名しかいません。

理由はいろいろあります。「自分が休むと、誰かに負担がいく」「代わりがいない」。ドライバーは1人1台なので、どうしてもそうなりがちです。

会社としては「取っていい」と言っていても、現場の空気として取りにくい。これが運送業のリアルだと思います。

年5日の有給取得は、法律上の義務です

ここは、転職を考えている方に絶対に知っておいてほしいことです。

2019年4月から、会社には「年5日の有給を取らせる義務」があります。

つまり、「うちは有給なんてない」と言う会社は、法律違反です。

うちが年5日を必ず取ってもらっているのも、正直に言えばこれが法律で決まっているからという面があります。ただ、それは最低ラインです。胸を張れる話ではありません。

面接で聞いてほしいこと

この質問に対して、「うちは有給とか無いから」と言う会社は、その場で候補から外していいです。有給の説明が法令に沿っていないなら、ほかの労働条件も慎重に確認してください。

急に休みたくなったら、どうなるのか

これも心配な方が多いと思うので、うちのやり方を書きます。

現場から

「無理して出てこい」とは、絶対に言いません

体調不良など、急に休みたいという連絡が来ることはあります。

病気の場合は、必ずこちらで対応します。代わりの人を手配するなり、荷主に連絡するなり、それが会社の仕事です。

その他の事情でも、話を聞いたうえで休んでもらうことはあります。

そして、これだけははっきり言えます。

「無理してでも出てこい」とは、絶対に言いません。

理由は、優しさだけではありません。体調が悪い人に運転させるのが、一番危険だからです。眠気、集中力の低下、判断の遅れ——それで事故になったら、取り返しがつきません。

だから、体調不良の連絡は、むしろしてくれた方がありがたいんです。

面接では、ぜひこう聞いてみてください。「体調不良で急に休む場合、どうなりますか?」——ここで渋い顔をする会社は、危ないと思ってください。

休みは「会社選び」で決まります

この記事の要点

  • 運送業の年間休日は、全産業より約7日少ない(106.6日 vs 113.7日)
  • うちは約104日。運送業の平均とほぼ同じで、全産業の平均よりは少ない
  • でも業界内の幅は広く、120日以上の会社もある
  • 「週休2日制」と「完全週休2日制」は別物。要注意
  • 年5日の有給取得は、会社の法律上の義務
  • 「有給がない」と言う会社は、その時点で違法
  • 体調不良で休めない会社は、危険な会社

正直に言えば、運送業は休みが多い業界ではありません。でも「休みが取れない業界」でもありません。

差がつくのは、業界ではなく会社選びです。

年間休日で会社を絞り込む

「年間休日120日」「土日休み」といった条件は、ドライバー専門の求人サイトなら絞り込めることが多いです。一般の求人サイトだと、この条件が細かく出てきません。

年間休日で会社を比べてみる

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家族との時間、体を休める時間は、お金と同じくらい大事です。休日日数は、入ってから変えられません。だから、入る前に必ず確認してください。

※本記事は筆者の経営者としての経験および公表統計に基づく個人的見解です。統計は厚生労働省「就労条件総合調査」等の公表値を参照していますが、調査年により変動します。休日・有給の制度は会社により大きく異なります。有給休暇の取得を拒否されるなどのトラブルがある場合は、労働基準監督署や社会保険労務士・弁護士等の専門機関にご相談ください。