トラック運転手の1日の流れ|点呼から帰庫まで、経営者が実際の仕事内容を解説

業界20年/運行管理者/運送会社 経営者(ドライバー20名を雇用) 運営者について
トラック運転手の1日の流れ 点呼から帰庫まで。人物・場所・車両はイメージです。
※画像はAI生成イメージです。
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※記載内容は筆者個人の経験に基づく見解です。仕事の流れは会社・コースにより大きく異なります。

地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。

「トラック運転手って、実際1日どんな感じなの?」

求人票には「配送業務」としか書かれていません。それだけでは、まったく想像がつかないと思います。

そこで、うちのドライバーの1日を、最初から最後まで書きます。

1日の流れ(うちの場合)

現場から

出社してから出発するまで

順番はこうです。

  1. 点呼を受ける
  2. 自分の車両に乗り込み、点検する
  3. 荷主さんのところへ、積み込みに行く

特別なことは何もありません。この流れが毎日繰り返されます。

「朝礼が長い」「毎朝会議がある」といったことは、うちにはありません。点呼と点検が終われば、すぐ出発します。

点呼は、実際どれくらいかかるのか

「点呼」と聞くと、堅苦しく感じるかもしれません。実際はこうです。

現場から

点呼にかかる時間は、1〜2分です

体調については、次の2つを確認しています。

  • アルコールチェック
  • 今日の体調の確認

体調確認とアルコールチェックにかかる時間は、1分から2分ほどです。

点呼は法律で義務づけられています。体調・酒気帯びの確認に加えて、乗務前には日常点検の結果の確認や、安全運行に必要な指示も必要です(国土交通省の説明)。

点呼で必要な確認や記録を省く会社には注意が必要です。ただし、電話での点呼が認められる場合もあるため、電話というだけで違法とは言えません(国土交通省の点呼に関する案内)。

面接では「点呼はどうやっていますか?」と聞いてみてください。答え方で、その会社の姿勢が分かります。

点呼で運行管理者が何を見ているかはトラックの点呼で、運行管理者は何を見ているかに、ドラレコをどこまで見ているかはドラレコやタコグラフで、会社はどこまで見ているかに書きました。

1日の件数は、コースで全然違います

現場から

1日2件のコースもあれば、20件のコースもあります

うちだけでも、コースによってこれだけ違います。

  • 1日20件回るコース
  • 1日10件のコース
  • 1日2件で終わるコース

同じ会社の中でも、これだけ差があります。

そして1件あたりにかかる時間も、まったく違います。

  • 件数が多いコース:1件あたり数分で終わる(積み降ろしが少量)
  • 1〜2件で終わるコース:1件の荷降ろしに30分ほどかかることも(1社にまとめて降ろす)

つまり、「件数が少ない=ラク」ではありません。1件あたりの荷物量が多いだけ、ということもあります。

逆に、件数が多くても1件ずつが軽ければ、体への負担は少なくなります。

この件数の違いは、乗るトラックの大きさとも関係します。うちの21台が実際どう分かれているかは3トン車と4トン車の違いに書きました。

だから、面接ではここを聞いてください

仕事内容について確認すること

  • 「1日に何件くらい回りますか?」
  • 「1件あたり、どれくらい時間がかかりますか?」
  • 「積み降ろしは手作業ですか、フォークですか?」
  • 「コースは固定ですか、日によって変わりますか?」

「配送業務」という4文字の中身は、この質問で初めて見えてきます。

ここまで読んで、「実際の求人はどうなっているんだろう」と思われたら——
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お昼休憩は、どうしているのか

現場から

うちは、自分のペースで自由に取ってもらっています

「何時から何時まで」と決めてはいません。各自が、自分のタイミングで取っています。

早めに済ませて先に進みたい人はそうしますし、ゆっくり休みたい人はそうします。

ここも会社によって違うところです。時間指定が厳しいコースだと、決まった時間にしか取れないこともあります。

「休憩を自由に取れるか」——これは働きやすさに直結するので、確認しておくといいと思います。

会社に戻ってからは、何をするのか

ここも意外と気になるところだと思います。「帰ってから何時間も残される」という話を聞きますが、うちはこうです。

現場から

日報と点呼だけ。数分で帰れます

帰庫してからやることは、この2つです。

  • 日報を書く
  • 帰りの点呼を受ける

これだけです。数分で終わって、みんな帰っていきます。

会社によっては、帰ってから洗車、翌日の積み込み、長い終礼——といったところもあると聞きます。ここが長い会社は、実質的な拘束時間が伸びます。

面接で「帰庫してから、退勤まで何分くらいかかりますか?」と聞いてみてください。地味ですが、毎日のことなので効いてきます。

1日で、一番気を使う場面

最後に、現場が一番神経を使うところを書きます。

現場から

やはり「運転」と「荷降ろし」です

この2つに尽きます。

まず、運転。

事故を起こすと本当に大変なことになるので、私はいつも口を酸っぱくして言っています。急がなくていい、無理をしないでいい、と。

これは会社を守るためだけではありません。事故は、本人の人生も変えてしまいます。だから何度でも言います。

次に、荷降ろし。

手作業でやる以上、ミスはどうしても起きます。荷物を傷つけてしまうこともあります。

それについては、私は「気をつけて降ろすように」と言う程度です。強く責めることはしません。

人間がやることなので、ゼロにはできません。それを責め続けても、萎縮するだけで良いことがないからです。

事故を起こしたときの実際の扱いについては、トラックで事故を起こしたらどうなる?に詳しく書きました。

思っているより、シンプルです

ドライバーの1日

  • 点呼(1〜2分・アルコールチェックと体調確認)
  • 車両点検
  • 荷主のところで積み込み
  • 配送(件数はコースで2件〜20件と大きく違う)
  • 休憩は自分のペースで(会社による)
  • 帰庫後は日報と点呼だけ。数分で退勤

やることの流れ自体は、驚くほどシンプルです。複雑な事務作業も、長い会議もありません。

ここまでは1日の話です。1年でどれだけ休めるのかは、年間休日と有給の消化率を別に出しました。

そして繰り返しますが——1日の中身は「コース」で決まります。同じ会社の中でさえ、2件のコースと20件のコースがあるくらいです。

だから、求人票の「配送業務」という言葉だけで判断しないでください。中身を聞けば、必ず教えてくれます。

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※本記事は筆者の経営者としての経験に基づく個人的見解です。仕事の流れ・配送件数・拘束時間は、会社やコースにより大きく異なります。実際の労働条件は必ず各企業にご確認ください。