トラック運転手の1日の流れ|点呼から帰庫まで、社長が実際の仕事内容を解説
※記載内容は筆者個人の経験に基づく見解です。仕事の流れは会社・コースにより大きく異なります。
地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。
「トラック運転手って、実際1日どんな感じなの?」
求人票には「配送業務」としか書かれていません。それだけでは、まったく想像がつかないと思います。
そこで、うちのドライバーの1日を、最初から最後まで書きます。
1日の流れ(うちの場合)
出社してから出発するまで
順番はこうです。
- 点呼を受ける
- 自分の車両に乗り込み、点検する
- 荷主さんのところへ、積み込みに行く
特別なことは何もありません。この流れが毎日繰り返されます。
「朝礼が長い」「毎朝会議がある」といったことは、うちにはありません。点呼と点検が終われば、すぐ出発します。
点呼は、実際どれくらいかかるのか
「点呼」と聞くと、堅苦しく感じるかもしれません。実際はこうです。
点呼にかかる時間は、1〜2分です
やることは、この2つだけです。
- アルコールチェック
- 今日の体調の確認
時間にして1分から2分。それで終わります。
「面倒なのでは」と思われるかもしれませんが、これくらいの時間です。そしてこの点呼は、法律で義務づけられているものです。
逆に言えば——この1〜2分すら、きちんとやらない会社は危険です。電話一本で済ませる、記録を取らない、といった会社は法令違反にあたります。
面接では「点呼はどうやっていますか?」と聞いてみてください。答え方で、その会社の姿勢が分かります。
【重要】1日の件数は、コースで全然違います
ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。
1日2件のコースもあれば、20件のコースもあります
うちだけでも、コースによってこれだけ違います。
- 1日20件回るコース
- 1日10件のコース
- 1日2件で終わるコース
同じ会社の中でも、これだけ差があります。
そして1件あたりにかかる時間も、まったく違います。
- 件数が多いコース:1件あたり数分で終わる(積み降ろしが少量)
- 1〜2件で終わるコース:1件の荷降ろしに30分ほどかかることも(1社にまとめて降ろす)
つまり——「件数が少ない=ラク」ではありません。1件あたりの荷物量が多いだけ、ということもあります。
逆に、件数が多くても1件ずつが軽ければ、体への負担は少なくなります。
だから、面接ではここを聞いてください
仕事内容について確認すること
- 「1日に何件くらい回りますか?」
- 「1件あたり、どれくらい時間がかかりますか?」
- 「積み降ろしは手作業ですか、フォークですか?」
- 「コースは固定ですか、日によって変わりますか?」
「配送業務」という4文字の中身は、この質問で初めて見えてきます。
お昼休憩は、どうしているのか
うちは、自分のペースで自由に取ってもらっています
「何時から何時まで」と決めてはいません。各自が、自分のタイミングで取っています。
早めに済ませて先に進みたい人はそうしますし、ゆっくり休みたい人はそうします。
ここも会社によって違うところです。時間指定が厳しいコースだと、決まった時間にしか取れないこともあります。
「休憩を自由に取れるか」——これは働きやすさに直結するので、確認しておくといいと思います。
会社に戻ってからは、何をするのか
ここも意外と気になるところだと思います。「帰ってから何時間も残される」という話を聞きますが、うちはこうです。
日報と点呼だけ。数分で帰れます
帰庫してからやることは、この2つです。
- 日報を書く
- 帰りの点呼を受ける
これだけです。数分で終わって、みんな帰っていきます。
会社によっては、帰ってから洗車、翌日の積み込み、長い終礼——といったところもあると聞きます。ここが長い会社は、実質的な拘束時間が伸びます。
面接で「帰庫してから、退勤まで何分くらいかかりますか?」と聞いてみてください。地味ですが、毎日のことなので効いてきます。
1日で、一番気を使う場面
最後に、現場が一番神経を使うところを書きます。
やはり「運転」と「荷降ろし」です
この2つに尽きます。
まず、運転。
事故を起こすと本当に大変なことになるので、私はいつも口を酸っぱくして言っています。急がなくていい、無理をしないでいい、と。
これは会社を守るためだけではありません。事故は、本人の人生も変えてしまいます。だから何度でも言います。
次に、荷降ろし。
手作業でやる以上、ミスはどうしても起きます。荷物を傷つけてしまうこともあります。
それについては、私は「気をつけて降ろすように」と言う程度です。強く責めることはしません。
人間がやることなので、ゼロにはできません。それを責め続けても、萎縮するだけで良いことがないからです。
事故を起こしたときの実際の扱いについては、トラックで事故を起こしたらどうなる?に詳しく書きました。
まとめ:思っているより、シンプルです
ドライバーの1日
- 点呼(1〜2分・アルコールチェックと体調確認)
- 車両点検
- 荷主のところで積み込み
- 配送(件数はコースで2件〜20件と大きく違う)
- 休憩は自分のペースで(会社による)
- 帰庫後は日報と点呼だけ。数分で退勤
やることの流れ自体は、驚くほどシンプルです。複雑な事務作業も、長い会議もありません。
そして繰り返しますが——1日の中身は「コース」で決まります。同じ会社の中でさえ、2件のコースと20件のコースがあるくらいです。
だから、求人票の「配送業務」という言葉だけで判断しないでください。中身を聞けば、必ず教えてくれます。
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