社員が長期で抜けたとき、私と事務所がトラックに乗りました|20人の会社で この夏に起きたこと

業界20年/運行管理者/運送会社 経営者(ドライバー20名を雇用) 運営者について
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※個人が特定されないよう、休んだ理由や時期の詳細は書いていません。会社によって事情は大きく異なります。

地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。

転職を考えるとき、みなさん「自分が体を壊したらどうなるか」を心配されると思います。それは別の記事に書きました。

でも、もう一つあります。他の人が抜けたとき、自分にしわ寄せが来るのかどうか。

この夏、うちで実際にそれが起きました。書きます。

この夏、3人が長期で休みました

実際に起きたこと

6月から9月にかけて、3人が入院や療養で抜けました

理由はそれぞれ違います。入院を伴うものもありました。

休んだ期間も、3週間ほどの人から3ヶ月の人までいます。

20人の会社で、3人です。

※本人が特定されるため、病名や誰がいつ休んだかは書きません。ご了承ください。

まず先に結論を書きます。9月の今、3人とも戻ってきています。

誰が、その穴を埋めたのか

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。

実際にやったこと

私と、事務所の人間がトラックに乗りました

うちには、事務所の人間が2人と、経営側が2人います。

この期間、基本的に私ともう一人がトラックに乗って動いていました。

穴は、経営側と事務所で埋めました。

私はもともと運転もします。だから、乗ること自体は問題ありませんでした。

社員には、無理をさせていません

この3ヶ月で、やらなかったこと

  • ドライバーの残業を増やして埋める
  • 休日出勤で穴埋めをさせる
  • 「人がいないから頼む」と押しつける

ここは、はっきり書いておきます。荷物は運ばないといけませんが、そのために残った人を潰したら、意味がありません。

ただし、正直に書きます

できなかったこと

事務所の人間には、少し無理をさせたと思います

うちの事務所の人間は、事務所の仕事もしながらトラックにも乗ります。

この期間、その人には少し無理をさせてしまったかもしれません。

長時間働かせるようなことはありませんでしたが、負担が増えたのは事実です。

私が3ヶ月で一番きつかったのは、自分がトラックに乗ることではありませんでした。

人に無理をさせていることが、ずっと気になっていました。そこが、経営側としては一番こたえます。

ここまで読んで、「実際の求人はどうなっているんだろう」と思われたら
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正直に言うと、運も良かったです

ここを書かないと、フェアではありません。

運が良かった点

3人が同時に抜けたわけではありません

実際には、2人が欠けている状態が続いたという形でした。

時折3人が重なることもありましたが、その時期も荷主さんに迷惑をかけずに回すことができました。

もし本当に3人が同時に、しかも長期で抜けていたら、同じようにできたかは分かりません。

だからこれは「うちは大丈夫でした」という自慢話ではありません。条件が違えば、うちも回らなかった可能性があります。

休んでいる間の、お金のこと

ここは、応募する方が一番不安なところだと思います。

うちがやったこと

傷病手当金の手続きは、全部こちらでやりました

長期で休んだ方については、傷病手当金の手続きを全部 会社で行いました。

本人にやらせていません。

※傷病手当金は健康保険の制度です。支給の条件や金額、手続きの方法については、加入している健康保険(協会けんぽ等)や年金事務所でご確認ください。詳しい条件については社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

ここは、会社によって差が出るところだと思います。

会社によって、こう分かれます

  • 手続きを会社が代わりにやってくれる
  • 「自分で申請してください」と言われる
  • そもそも制度の説明がない

体を壊して動けないときに、書類を自分で揃えるのは大変です。ここを会社がやってくれるかどうかは、実際に休んだときに大きく効いてきます。

復帰は、全員 横乗りから始めました

戻ってくるときのことも書いておきます。

うちのやり方

いきなり一人では乗せません

3人とも、復帰のときは全員 横乗りから始めてもらいました。

そして本人が「もう大丈夫です」と言うまで、一人にはしません。

こちらから「そろそろ一人で行けるだろう」とは言わないようにしていました。

ここは、本人に決めてもらうところだと思っています。

会社としては、早く一人で乗ってもらったほうが助かります。でも、体のことは本人にしか分かりません。急かして、また倒れたら元も子もありません。

今も一人、リハビリを兼ねて横乗りをしている人がいます。それでいいと思っています。

なぜ、こういうことが起きるのか

ここまで読んで「そんなに立て続けに?」と思われたかもしれません。

理由があります。

うちの実際

20人のうち、60代が10人以上います

うちの会社は、60代の方が10人以上います。

20人の会社なので、半分以上が60代ということになります。

年齢が上がれば、病気やけがは増えます。当たり前のことです。

つまり、うちにとって「人が抜ける」のは、想定外の事故ではありません。起きる前提で回している、というほうが近いです。

なぜ60代がこれだけ多いのか

正直な理由

長く勤めてくださっている方が、そのまま働いているからです

特別なことをしているわけではありません。

こちらから人を入れ替えるつもりがない、というだけです。

皆さん真面目にやってくださっているので、本人が「もう辞めます」と言うまでは、やっていただきたいと思っています。

これは、40代・50代で転職を考えている方には、意味のある話だと思います。

ここから読み取れること

  • この仕事は、60代でも続けられます
  • ただし、体を壊す人は出ます
  • だから、壊れたときにどうする会社なのかが効いてきます
  • そして、長く勤めた人がそのまま働いている会社は、辞めない理由がある会社です

年齢と働き方の話は、何歳まで働けるのかにも詳しく書きました。

これは、うちの話です

大事なことなので、はっきり書いておきます。

同じことができない会社を、責めているのではありません。

うちができたのは、これがあったからです

  • 経営側と事務所に、トラックに乗れる人間がいた
  • 3人が完全に同時ではなかった
  • 荷主さんとの関係が、無理を言える範囲だった

このどれかが欠けていたら、うちも社員に無理をさせていたかもしれません。

結局は、余力があるかどうかです。ギリギリの人数で回している会社は、休ませたくても休ませられません。これは熱中症の記事にも書きましたし、潰れる会社の特徴とも同じ話です。

面接で、ここを聞いてください

会社に余力があるかどうかは、求人票では分かりません。だから聞いてください。

この4つが効きます

  • 「長期で休まれる方が出たとき、どうやって回していますか?」
  • 「休んだ方の仕事は、他のドライバーさんが引き受けるのですか?」
  • 「傷病手当金の手続きは、会社でやっていただけますか?」
  • 「復帰されるとき、いきなり一人で乗るのですか?」

1つ目と2つ目が本命です。

「残ったドライバーで何とかします」と即答されたら、あなたが休んだときも、あなたが誰かの穴を埋めるときも、同じことになります。

逆に「うちは事務も乗ります」「協力会社に頼みます」と具体的に返ってきたら、その会社には手が用意されています。

聞き方に困ったら、面接で聞くべきことにまとめてあります。

まずは相場を知るところから

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まとめ

この夏、20人の会社で起きたこと

  • 3人が長期で休みました。休んだ期間は3週間から3ヶ月まで
  • 穴は、私と事務所の人間がトラックに乗って埋めました
  • ドライバーの残業や休日出勤で埋めることはしていません
  • ただし、事務所の人間には少し無理をさせたと思っています
  • 3人が完全に同時ではなかったので、運が良かった面もあります
  • 傷病手当金の手続きは、全部 会社でやりました
  • 復帰は全員 横乗りから。本人が「大丈夫」と言うまで一人にしません
  • 9月の今、3人とも戻っています
  • うちは20人のうち60代が10人以上。人が抜けるのは想定内です
  • 会社の差は、社長の人柄ではなく余力があるかどうかで出ます

この仕事は、60代でも続けられます。それは間違いありません。

でも、体を壊す人は必ず出ます。そのとき何が起きるのかは、入る前に確認しておいてください。

求人票には、絶対に書いていないことです。

※本記事は、筆者の会社で実際に起きたことの記録です。個人が特定されないよう、休職の理由・時期・人物に関する詳細は記載していません。人員体制・対応方法・待遇は会社によって大きく異なり、本記事の内容が業界の標準を示すものではありません。傷病手当金は健康保険の制度であり、支給の要件・金額・手続きは加入されている健康保険や個々の状況によって異なります。制度の詳細や個別のご相談は、加入先の健康保険(協会けんぽ等)、年金事務所、または社会保険労務士等の専門家にお問い合わせください。本記事は労働・社会保険に関する専門資格に基づく助言を行うものではありません。法令や制度は変更される場合がありますので、最新の情報は公的機関の発表等でご確認ください。本記事の情報を利用したことにより生じた損害について、運営者は責任を負いかねます。