【経営者が本音】ドライバー面接で落ちる人の特徴6つ|受かる人は何が違うのか
※記載内容は筆者個人の経験に基づく見解です。採用基準は企業により異なります。
地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。
今日は、私が実際に面接をしていて「この人は採りたい」「この人は難しい」と思う基準を、包み隠さず書きます。
先に、一番大事なことを言います。
運送業の面接で、経験や免許はそこまで見ていません。
もちろんあれば助かります。でも、それ以上に見ているところがあります。未経験の方、年齢が気になる方こそ、読んでいってください。
まず前提:今、運送業界は人手不足です
正直に言うと、運送会社は今、人を採りたくて仕方ありません。
国の試算では、対策をしなければ2030年に輸送能力が約34%不足するとされています。ドライバーの高齢化が進み、若い人が入ってこない。これが業界の現実です。
つまり、あなたが思っているより、あなたは求められています。
だからこそ、「落ちた」場合は理由がハッキリしています。その理由を、正直に書きます。
私が「この人を採ろう」と即決した人
特別なことをした人ではありません。笑顔で、明るく挨拶をして、前向きだった。それだけです。
経歴でも、免許でもありませんでした。面接に入ってきた瞬間の「おはようございます」で、もう半分決まっていたと思います。
採用する側は、その人と何年も一緒に働くことを想像しています。「この人となら気持ちよく仕事ができそうか」——結局、そこを見ています。
落ちる人の特徴① 面接に遅れてくる
まず、時間を守れるかを確認します。
運送業は「時間の仕事」です。納品時間に間に合わなければ、荷主に迷惑がかかり、会社の信用が落ちます。面接の遅刻は、「この人は時間を守れない」という最大のサインになります。
5分前に着いていると、時間を守ろうとする姿勢が伝わります。
実は、遅刻する人はほとんどいません
正直に言うと、面接に遅れてくる方は、うちではほとんどいません。皆さんきちんと来られます。
問題はそこではなく——連絡もなく、そのまま来ない方が、12人に1人くらいいます。
これが一番困ります。時間を空けて待っているので。
逆に言えば、「行けなくなりました」と一本電話をくれるだけで、その人の評価は下がりません。気が変わったなら、それでいいんです。連絡さえもらえれば。
対策
- 15分前には現地に着いておく
- 迷いそうなら前日に場所を確認する
- 遅れそうな時、行けなくなった時は「必ず」電話する(これができる人は逆に評価されます)
落ちる人の特徴② 前の会社の悪口が多い
面接で「なぜ辞めたんですか?」と聞きます。これは意地悪ではなく、同じ理由でまた辞めてしまわないかを確認するためです。実際に多い辞める理由は、別の記事にまとめました。
ここで「経営者がひどい人で」「あの会社はブラックで」「同僚と合わなくて」と、人のせいで終わる話が続くと、正直、採用しづらくなります。
理由はシンプルで、うちでも同じことを言われる可能性があると感じるからです。
対策
本当に劣悪な会社だったとしても、こう言い換えてください。
- ✗「拘束時間が長すぎてブラックだった」
- ◎「拘束時間が長く、家族との時間が取れなかった。長く働ける環境で腰を据えたいと思って」
事実は変えなくていいんです。「これからどうしたいか」で締める。これだけで印象が全く変わります。
落ちる人の特徴③ 健康の話を濁す
運送業は、体が資本の仕事です。長時間の運転、荷物の積み下ろし、不規則になりがちな生活。だから健康状態は必ず確認します。
このとき、持病があること自体は、それほどマイナスではありません。問題になるのは、隠すことです。
入社後に発覚すると「この人は大事なことを言わない人だ」となり、信頼関係が崩れます。事故につながる可能性もあります。
対策
- 持病があるなら、正直に伝える
- そのうえで「通院と服薬で安定しています」など、管理できていることを伝える
- 健康診断を定期的に受けている、と言えるとかなり良い印象です
落ちる人の特徴④ 質問がゼロ
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞きます。ここで「特にないです」で終わると、熱意がないと受け取られます。
というより、私が心配になります。「この人、うちの労働条件をちゃんと理解しないまま入って、すぐに"こんなはずじゃなかった"となるのでは?」と。
対策
最低でも2つは用意してください。おすすめはこれです。
- 「1日の平均拘束時間はどれくらいですか?」
- 「入社後の流れ(研修や同乗期間)はどうなりますか?」
- 「今いる方の平均勤続年数はどれくらいですか?」
これを聞く人は、"長く働くつもりで来ている"と伝わります。私なら好印象です。
私が「難しいな」と感じる、もう一つのこと
面接で採用が難しいと感じるのは、受け答えがきちんとできない方です。
誤解しないでほしいのですが、上手に話す必要はまったくありません。緊張して当たり前ですし、口下手でも構いません。うちのドライバーにも、無口な人はたくさんいます。
私が見ているのは、「聞かれたことに、聞かれたとおり答えられるか」だけです。
なぜかというと、ドライバーの仕事は一人で完結しないからです。
- 荷主先の担当者と、荷物や時間のやりとりをする
- トラブルがあれば、会社に電話で状況を伝える
- 点呼で、体調や車の状態を報告する
ここで意思疎通ができないと、事故や荷物の事故(破損・誤配)につながります。だから採用の段階で確認せざるを得ないんです。
対策はシンプルです。ゆっくりでいいので、聞かれたことにだけ答える。分からなければ「分かりません」でいい。それで十分伝わります。
ここまで読んで、「実際の求人はどうなっているんだろう」と思われたら——
先に求人を1つ2つ見ておくと、この続きが具体的に読めます。
落ちる人の特徴⑤ 身だしなみが整っていない
高級な服を着てこいという話ではありません。むしろ運送業の面接で、かっちりしたスーツは必須ではない会社も多いです。
見ているのはそこではなく、清潔感があるか。爪、髪、匂い。靴が極端に汚れていないか。「お客様(荷主)の前に出せるか」という一点です。
ドライバーは、会社の看板を背負って荷主先に行きます。そこで印象が悪ければ、契約に響きます。清潔感だけ整えれば十分です。
実は「乗ってきた車の中」も見ています
あまり言われないことですが、書いておきます。
面接に自家用車で来られた場合、私はその車の中を見ています。意地悪でそうしているのではありません。
理由は単純で、自分の車を汚したまま平気な人は、会社のトラックも同じように扱うからです。これは経験上、かなりの確率で当たります。
トラックは会社にとって一番高い資産で、しかも公道を走る「動く看板」です。だから、車をどう扱う人かは、どうしても見てしまいます。
難しいことではありません。面接の前日に、車内のゴミを捨てておく。それだけで十分です。
落ちる人の特徴⑥ 条件の話しかしない
給料や休みを確認するのは、当然の権利です。私も聞くべきだと思っています。
ただ、最初から最後まで条件の話だけだと、「条件が良い会社が見つかったら、すぐ移るのでは」と感じてしまいます。
対策
条件は必ず聞いてください。ただ、順番を変えるだけで印象が変わります。
◎「長く働きたいと思っています。そのうえで、生活の見通しを立てたいので、収入の目安を教えてください」
"長く働きたい"を先に置く。これだけです。
実は「休み方」も見ています
ここは、あまり知られていない部分だと思うので書いておきます。
休みについては、こちらからよく確認します
求人票には書きませんが、面接では「休みについて」こちらからよく確認します。
どういう休み方をされる方なのか。急に休むことが多いのか。そこは正直、気にしています。
理由ははっきりしています。
ドライバーは、1人抜けたら、そこに1人入れないといけない仕事だからです。
事務の仕事なら、今日の分を明日に回せます。でも配送はそれができません。トラックは今日出さないといけないし、荷物は今日届けないといけない。
だから誰かが休むと、他の誰かがその分を走ることになります。
誤解しないでください
これは「休むな」という話ではまったくありません。
体調が悪いときに無理をして運転するのが、一番危険です。うちは病気の連絡があれば必ず対応しますし、「無理して出てこい」とは絶対に言いません。
見ているのは、「連絡があるかどうか」です。
会社が本当に困るのはこちら
- ◎ 前もって「この日休みたい」と言ってくれる → まったく問題ありません
- ◎ 体調が悪い日に、朝きちんと連絡をくれる → 問題ありません
- × 連絡がないまま来ない → 代わりを立てられず、現場が止まります
面接で「体調は大丈夫ですか」「前職で急なお休みは多かったですか」と聞かれても、身構える必要はありません。正直に答えて、「連絡は必ず入れます」と言えば十分です。
ちなみに、この裏返しが会社選びのヒントにもなります。休みを取りにくい会社は、意地悪なのではなく代われる人がいない=人が足りない会社です。詳しくは運送会社の求人票、ここをぼかしていますに書きました。
受かる人に共通する4つのこと
ここまで「落ちる理由」を書きましたが、逆に、私が「採りたい」と思う人はハッキリしています。
1. 時間を守る
5分前行動。時間を守る姿勢が伝わります。
2. 素直に聞ける
経験より大事です。変なクセのついた経験者より、素直な未経験者の方が、結果的に伸びます。
3. 自分の言葉で話す
立派である必要はありません。「家族のために安定した仕事に就きたい」で十分伝わります。
4. 辞めた理由を、前向きに話せる
過去の不満を、これからの希望に変換できる人。
私は免許や年齢だけでなく、この4つを重視しています。未経験の方や40代・50代の方も、ここを意識して臨んでください。
未経験・年齢が不安な方へ
「未経験だから」「もう40代だから」と諦める方がいますが、採用する側から見ると、そこまで大きな壁ではありません。
- 未経験 → 研修や同乗期間を設けている会社は多いです
- 40代・50代 → 業界の年齢構成を考えると、むしろ普通です
- 免許 → 取得支援制度がある会社もあります(面接で聞いてOK)
大事なのは、そういう体制がある会社を選ぶこと。未経験を受け入れる気がない会社に応募しても、お互いに不幸です。
「未経験OK」の会社を効率よく探すには
一般の求人サイトだと、運送業の情報が浅く、「未経験可」「研修あり」「免許取得支援あり」といった条件で絞り込みにくいことが多いです。
私が探す立場なら、こうします。
1. ドライバー専門の求人サイトを使う
条件が細かく書かれていて、比較しやすいです。
2. 複数のサイトに登録しておく
サイトごとに掲載している会社が違います。「未経験可」の求人は特に、探せる場所が多いほど見つかりやすくなります。登録は無料です。
3. 応募は複数社に
1社に絞ると、比較ができず、判断を誤ります。
未経験OK・研修ありの求人を探すなら
トラックマンジョブで求人を探す面接は「長く働けそうか」を見ています
やること
- 15分前に到着する
- 質問を2つ用意する
- 「長く働きたい」を先に伝える
- 清潔感を整える
- 健康状態は正直に
避けるべきなのは、前職の悪口で終わること、質問がないこと、条件の話だけで終わることの3つです。
採用する側は、「優秀な人」を探しているのではありません。「長く、安全に働いてくれる人」を探しています。
未経験かどうかや年齢だけで判断せず、長く安全に働けそうかを見ています。