トラック運転手にフォークリフトの資格は必要?|社長が答える「半分は持っていません」
※記載内容は筆者個人の経験に基づく見解です。必要な資格・費用負担は企業により異なります。
地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。
「トラック運転手になるなら、フォークリフトの資格も要るのでは?」
そう思って、先に取ろうか迷っている方が多いと思います。数万円かかりますし、何日か通う必要もあります。
先に結論を書きます。
結論:なくても入れます
うちは20人中、10人しか持っていません
うちのドライバーでフォークリフトの資格を持っているのは、だいたい半分、10人ほどです。
逆に言えば——残りの10人は、資格なしで働いています。
そして、資格がないことを理由に採用を断ったことはありません。
「フォークリフトが使えないと、この仕事はできない」——それは事実ではありません。
まず、この不安は外してください。資格がないから応募できない、ということはありません。
では、実際どんな場面で使うのか
「使わないなら、なぜ半分が持っているのか」——当然の疑問だと思います。
荷主先で、自分で動かすことがあります
うちの場合、使う場面はこうです。
- 荷主先で、自分でフォークを動かす
- お客様のところで、荷降ろしに使う
ただし、これはいつもではありません。
荷主さんの側で積んでくれることもあります。その場合、こちらは資格がなくても何も困りません。
つまり——行き先によって、使う日もあれば使わない日もあるということです。
だから、こういう位置づけです
フォークリフト資格の実際
- 必須ではない(なくても採用されるし、働ける)
- ただしあると、行ける現場が増える
- 荷主が積んでくれる現場なら、なくても支障はない
うちの仕事は基本的に手作業です。手で積んで、手で降ろす。ここはきついのかの記事にも正直に書きました。
だからフォークリフトは、「あれば守備範囲が広がる道具」という位置づけです。「これがないと始まらない免許」ではありません。
【重要】費用は誰が出すのか
ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。
うちは、会社が費用を負担しています
フォークリフトの資格を取るとき、費用は会社が出しています。
自腹で取ってこい、とは言いません。仕事で必要になるものなので、会社が持つべきだと考えているからです。
ただし——ここは正直に書いておきます。
うちは、運転免許(準中型・中型)の取得支援はしていません。実際、入社後に運転免許を取った社員も今のところいません。
つまり「運転免許は自分で持ってきてもらう。仕事で使う作業資格は会社が出す」——うちはこういう線引きになっています。
ここから分かる、会社選びのポイント
この話には、応募する方にとって大事な意味があります。
求人票に「資格取得支援あり」と書いてあることがあります。でも——
「資格取得支援あり」の中身は、会社によって全然違います
- 運転免許(準中型・中型・大型)まで出す会社
- フォークリフトなど作業資格だけ出す会社(うちはここ)
- そもそも全部自腹の会社
- 出すけれど、数年以内に辞めたら返金という条件がある会社
だから、面接ではこう聞いてください。
資格について、面接で聞くこと
- 「どの資格まで会社で出していただけますか?」
- 「費用は全額ですか、一部ですか?」
- 「返金の条件はありますか?(何年以内に辞めた場合など)」
- 「取りに行く間のお休みと給料はどうなりますか?」
「支援あり」の4文字を、そのまま信じないでください。中身を聞けば、その会社が社員にどれだけお金をかける気があるかが分かります。
求人票の言葉の読み方はブラック運送会社の見分け方7つにまとめました。
他の資格は必要か
玉掛け、危険物、けん引——いろいろな資格があります。「全部取らないといけないのでは」と不安になる方もいると思います。
うちの仕事では、他の資格は特に必要ありません
はっきり書きます。うちでは、他に必要な資格はありません。
玉掛けも、危険物も、けん引も、うちの仕事では使いません。
これは「あった方がいい」という話ですらなく、単純に使う場面がないということです。
もちろん、扱う荷物によっては必要になる会社もあります。危険物を運ぶ会社なら危険物の資格が要りますし、大きな機械を吊る仕事なら玉掛けが要ります。
要するに「運ぶ物によって決まる」——それだけの話です。
ですから、資格を先回りして取りまくる必要はありません。入る会社が決まってから、その会社で必要なものを取れば十分です。
それでも先に取りたい方へ(一般的な情報)
ここは、私の経験ではなく一般的な制度の話です。
フォークリフト運転技能講習について
- 最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するために必要な講習です
- 1トン未満の場合は「特別教育」という別の区分になります
- 18歳以上から受講できます
- 普通自動車免許などを持っている場合、おおむね4日前後で修了するのが一般的です
- 費用は3〜5万円程度が目安です
※日数・費用・受講条件は教習機関や保有免許によって異なります。受講前に必ず各教習機関へご確認ください。また、お住まいの自治体やハローワークで、受講費用の助成制度が用意されている場合もあります。
ただし、繰り返しますが——急いで自腹で取る必要はありません。会社が出してくれるなら、その方がいいに決まっています。
まとめ
この記事の要点
- フォークリフトの資格は必須ではない。うちは20人中10人しか持っていない
- 資格がないことを理由に、採用を断ったことはない
- 使う場面はある(荷主先で自分で動かす)が、荷主が積んでくれることもある
- うちは資格の費用を会社が負担している
- ただし運転免許の取得支援はしていない。会社ごとに線引きが違う
- 「資格取得支援あり」は必ず中身と返金条件を聞く
- 玉掛け・危険物・けん引は、うちの仕事では使わない。運ぶ物で決まる
資格がないことを心配して、応募をためらう必要はまったくありません。
それより大事なのは、入ってから必要な資格を、会社が出してくれるかどうかです。そこを面接で確かめてください。
資格支援のある求人を探す
求人サイトには「資格取得支援あり」で絞り込める機能があります。ただし、先ほど書いたとおり中身は会社によって全然違います。
- ドライバー専門の求人サイトを使う(支援制度の記載が細かいです)
- 複数のサイトに登録しておく(掲載企業が違うので、比較できます)
- 気になった求人は「どの資格まで、いくらまで」を必ず問い合わせる