派遣ドライバーから社員になった人に聞きました|決め手は、給料ではありませんでした

業界20年/運行管理者/運送会社 経営者(ドライバー20名を雇用) 運営者について
派遣から社員になった人 決め手は、給料ではありませんでした。人物・場所・車両はイメージです。
※画像はAI生成イメージです。
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※本人の同意を得て掲載しています。氏名・年齢・前職の会社名は記載していません。1人の体験であり、会社や派遣会社によって条件は大きく異なります。

地方でトラック運送会社を経営しています。ドライバーを20名ほど雇っています。

うちには、派遣で来て、そのあと社員になった方がいます。

今回はその方に、直接聞きました。「派遣ドライバー」の話は、あまり書かれていません。書かれていても、だいたい派遣会社が書いたものです。

だから、本人の言葉をそのまま載せます。

先に、一番大事なところを書きます

本人の言葉

「いつでも戻ってきていいですよ」と言われて、社員になりました

社員になった決め手は、給料ではありませんでした。

派遣で働いている途中、この方は体調を崩して休むことになりました。

そのとき、うちが返した言葉が決め手だったそうです。

「迷惑をかけたのに、気遣ってくれて。いつでも戻ってきていいですよと言われて、いい会社だと思いました」

この話は、あとで詳しく書きます。先に、派遣で働き始めたところから順に聞いていきます。

まず、なぜ派遣だったのか

本人の言葉

「すぐに現金が必要で、働いた分の半分を先にもらえたから」

これが、本人の答えでした。

正社員が決まらなかったから、ではありません。理由は、はっきりしていました。

ここは、雇う側として書いておきたいところです。

派遣を選ぶ人には、「今すぐお金がいる」という事情があることがあります。月末の給料日まで待てない。その一点で、選択肢が決まってしまう。

正社員の求人がどれだけ良くても、初任給が出るのは早くて1ヶ月後です。そこまで持たない人にとって、それは選べる選択肢ではありません。

派遣は、どうやって始まるのか

本人の言葉

派遣会社の人と一緒に、面接に行きました

「すぐに人が必要とされている会社に、派遣会社の方と面接に行きました」

仕事の中身は、今と同じ配送です。

派遣として働いたのは、6ヶ月でした。

ここが、直接応募との一番の違いだと思います。一人で面接に行くのではありません。派遣会社の担当者が一緒に来ます。

ここまで読んで、「実際の求人はどうなっているんだろう」と思われたら
先に求人を1つ2つ見ておくと、この続きが具体的に読めます。

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派遣で、良かったところ

本人の言葉

「先に現金がもらえるところです」

良かった点を聞くと、答えは1つでした。

「先に現金支給のところです」

選んだ理由と、同じでした。そこが必要だったから派遣を選び、そこは期待どおりだったということです。

【本題】嫌だったのは、派遣先ではありませんでした

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。

本人の言葉

「ほっておかれることが多くて、頼りにならない」

嫌だったこと、不安だったことを聞きました。

返ってきたのは、働いている現場の話ではありませんでした。派遣会社(派遣元)についての話でした。

働く現場ではなく、自分を送り出した側に不満があった。ここは、私も聞いて意外でした。

派遣で働くとき、多くの人は「派遣先が当たりかハズレか」を心配すると思います。でもこの方が挙げたのは、そこではありませんでした。

だから、派遣を考えているなら

  • 派遣先の条件だけでなく、派遣会社の担当者がどれだけ動くかを見てください
  • 困ったときに連絡がつくか、間に入ってくれるか
  • ここは契約書には書かれていません。実際に働き始めてから分かります

社員になろうと思ったきっかけ

冒頭に書いた話です。ここを詳しく書きます。

本人の言葉

体調を崩して休んだときの、会社の対応でした

派遣で働いている途中、この方は体調を崩して休むことになりました。

本人は「迷惑をかけた」と思っていたそうです。

「そのときの対応も私に気遣ってくれて、いつでも戻ってきていいですよと言われて、いい会社だと思いました」

「やはり、自分が病気をしたときの会社の対応で、ここで働きたいと思いました」

正直に書きますが、私としては特別なことをしたつもりはありません。

ただ、派遣の方が休んだときにどう扱うかは、会社によってはっきり分かれると思います。代わりの人を出してもらって終わり、という考え方もあります。

会社の何を見て、決めたのか

本人の言葉

「仕事内容はもちろんですが、経営者の人柄は大事ですね」

社員になる決め手を聞いたときの答えです。

仕事の中身は当然として、そこに経営者の人柄を並べてきました。

これは、雇う側が自分で言うと嫌味になる話です。だから本人の言葉としてだけ、置いておきます。

ただ一つだけ言えるのは、人柄は求人票に書けないということです。見るなら、面接で会ったときしかありません。

社員になって、実際に変わったこと

本人の言葉

「結構上がりました」

収入について聞いたときの答えが、これです。

金額は本人の希望で書きません。ただ、上がったことは事実です。

ここは会社によって違います。派遣のほうが時給換算では高い、というケースもあります。給料のカラクリに書いたとおり、ドライバーの収入は基本給だけでは決まりません。

想像と違ったこと

本人の言葉

「派遣のときと、扱いが全く変わりませんでした」

良い方向で違ったことを聞きました。

「この会社はかもしれませんが、いい意味で派遣のときと直接雇用のときとで、扱いが全く変わりませんでした」

『派遣だから』という感じは、まったくなかったです

逆に言えば、「派遣だから」という扱いをする会社があるということです。本人がわざわざこう言うということは、そういう話を知っているのだと思います。

これから派遣で働く方は、社員と派遣で扱いが違うかどうかを、最初の数日で見てみてください。

「派遣のままのほうが良かった」と思うことはあるか

この質問は、外さずに聞きました。都合の悪い答えが返ってくる可能性がある質問です。

本人の言葉

「いえ、ありません」

答えは短いものでした。そして、こう続けました。

「何なら、最初からこの会社で働きたかったです」

ただし、この方はそこで話を終えませんでした。自分とは違う人のことを、続けて話しています。

本人の言葉

「すぐに職を変わる方には、派遣はいいと思います」

「私はありませんが、同じ派遣社員の方は——」

「嫌ならすぐに辞められるし、何かあれば派遣元の責任になるので、すぐに職を変わる方にはいいと思います」

自分は社員になって良かった。でも、派遣が向いている人もいる。ここを自分から言える人の話だから、私は記事にしています。

今、迷っている人へ

本人の言葉

「責任感の重さが、違うと思います」

派遣のまま続けるか、社員になるか。迷っている人に何と言うかを聞きました。

「それは分かりませんが、人によって変わります」

「ただ直接雇用になれば、私が思うに責任感の重さが違うと思うので、すぐに投げ出すことはできない立場になると思います」

「社員になれば安定します」とは言いませんでした。「投げ出せなくなる」と言っています。

これは、良いことだけの話ではありません。逃げ道が1つ減るということでもあります。そこを分かったうえで選ぶなら、後悔しにくいと思います。

向いていない人

本人の言葉

挙がったのは、この2つでした

「運転が苦手で、重い荷物を持つこともあるので、体を動かすのが嫌いな人」

うちは基本、手積み手降ろしです。きつい部分は正直に書いています。ここが嫌なら、派遣でも社員でも同じです。

雇っている側から、正直に

この記事の読み方について

私は、この方を雇っている立場です

聞き取りをしたのは、この方を雇っている私です。

だから、会社に都合の悪いことは言いにくかったはずです。そこは差し引いて読んでください。

そのうえで、この方は「派遣が向いている人もいる」と自分から言っています。

それに、このサイトは転職サービスを紹介して収入を得ています。「社員になりましょう」と言ったほうが、私には得です。

それでも、派遣のままでいい人がいるという話を、本人が言ってくれました。そうでなければ、この記事は載せていません。

まずは相場を知るところから

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まとめ

派遣から社員になった人に聞いて分かったこと

  • 派遣で働いたのは6ヶ月。そのあと社員になった
  • 派遣を選んだ理由は「働いた分の半分を先にもらえるから」。正社員が決まらなかったからではない
  • 良かった点も、そこだった
  • 嫌だったのは派遣先ではなく、派遣元の対応だった
  • 社員になった決め手は給料ではなく、体調を崩して休んだときの会社の対応
  • 「仕事内容はもちろんですが、経営者の人柄は大事ですね」
  • 収入は「結構上がりました」
  • 派遣のときと社員になってからで、扱いは変わらなかった
  • 「派遣のままが良かった」と思うことはない。ただし派遣が向く人もいる
  • 直接雇用は「責任感の重さが違う。すぐに投げ出せない立場になる」

この方が社員になったきっかけは、条件の比較ではありませんでした。

自分が一番弱ったときに、会社が何と言ったか。それだけです。

求人票を何枚見比べても、そこは書いてありません。だから、面接で会ったときに見るしかないのだと思います。

※本記事は、筆者が自社の従業員1名に対して行った聞き取りの記録です。掲載にあたっては本人の同意を得ており、氏名・年齢・地名・前職の会社名・傷病名など個人が特定される情報は記載していません。本記事の内容は、その方が経験した特定の派遣会社・特定の職場における体験であり、他の派遣会社・他の職場に当てはまるものではありません。給与・休日・業務内容・派遣会社の対応は、会社・地域・契約内容によって大きく異なります。労働者派遣に関する制度や、派遣から直接雇用へ切り替える際の取り扱いは法令で定められており、内容は変更される場合があります。最新の情報は厚生労働省等の公的機関の発表でご確認ください。筆者は聞き取り対象者を雇用している立場にあり、回答に一定の配慮が含まれる可能性があります。その点を踏まえてお読みください。特定の企業・派遣会社を推奨・批判する意図はありません。個別の労働条件や法律に関するご相談は、社会保険労務士・弁護士等の専門家、または労働基準監督署へお問い合わせください。